競馬のリステッドとは?意味やオープンとの違いを解説【リステッドレース一覧付き】

競馬のレースの中には、【L(リステッド)】と表記されているものがあります。

しかし、「リステッドとは一体何なのか?」と疑問に思う競馬ファンも少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、リステッド競走の意味や特徴について、詳しく解説していきます。

目次

競馬のリステッドとは?意味を解説

競馬のリステッド競走は、競馬のグレードの一種ですが、ここ数年で導入されたため、まだ馴染みが薄いという方も多いでしょう。

また、リステッドという言葉の意味がよく分からない方もいるかもしれません。

まずは、競馬のリステッド競走の意味について、詳しく解説いたします。

リステッドは重賞レースに次ぐ重要なレースを指す

リステッド競走は、レースのグレードを示す表記の一つです。

この制度は1970年代にヨーロッパの競馬で導入され、重賞に次ぐ重要なレースがリステッド競走として指定されました。

日本でリステッド競走が導入されたのは2019年で、比較的新しい制度です。日本でもヨーロッパと同様に、G1、G2、G3の次に位置するレースがリステッドに指定されるため、別名「準重賞」と呼ばれることもあります。

リステッド競走導入により、一部のオープン競走がリステッドに昇格した

日本でリステッド競走が導入されたのは2019年ですが、リステッドに指定されたレースの大半は、もともとオープン競走として行われていました。

これまで、オープン競走は年間100レース以上が開催されていましたが、その中から過去3年間のレースレーティングの平均値が100以上(ただし、2歳馬限定競走と牝馬限定競走は95以上)のレースがリステッド競走の対象となります。

2018年の時点でこの基準をクリアしているレースは100を超えていましたが、すべてがリステッドに昇級したわけではありません。レースを厳選した結果、2018年時点で63レースがリステッド競走に格上げされました。

ちなみに、リステッド競走の昇級基準はJRA(日本中央競馬会)の運営が決定しており、将来の素質馬を見極めるための3歳芝競走はすべてリステッドに昇級しています。また、夏のオープン競走はサマーシリーズに強い馬が集まりやすくするため、あえてオープンのまま残しているレースも存在します。

競馬におけるリステッドとオープンの違い

2019年にJRA(日本中央競馬会)でもリステッド競走が導入され、かつてのオープンレースの一部がリステッドに格上げされました。

リステッド競走は「準重賞競走」とも呼ばれますが、国際G1ではないため、オープン競走との違いや区別がつかないと感じる方もいるかもしれません。

そこで、ここからは競馬におけるリステッド競走とオープン競走の違いについて解説いたします。

オープンよりもリステッドのほうがグレードが高い

リステッド競走はオープンレースよりもグレードが高いです。

具体的には、下記の画像の通りです。

リステッド競走の位置づけは、G3よりも低く、オープンレースよりも高いため、「準重賞」と呼ばれるのも納得できるでしょう。

G3と比べると少し格下ではありますが、オープンレースよりは格が高く、競馬界において重要なレースとされています。この位置づけが、リステッド競走の特別な役割を物語っています。

オープンよりもリステッドのほうが収得賞金が高い

リステッド競走のもう一つの特徴は、オープンレースよりも収得賞金が高いことです。

収得賞金とは、1着馬のみが得られる賞金で、これを獲得することによって、重賞レースなど上級レースへの出走資格を得るために重要な役割を果たします。

オープンレースと比較すると、リステッド競走の収得賞金は約200万円高く設定されています。

そのため、リステッド競走で勝つ見込みがある馬にとっては、オープンレースよりもリステッド競走に出走する方が、収得賞金を加算するチャンスが大きいと言えます。

リステッドの勝ち馬はブラックタイプに記載される

リステッド競走の勝ち馬には、ブラックタイプの記載権利が与えられます。

ブラックタイプとは、競走馬の血統表において、セリの名簿に記載される馬名が黒の太字で表記されることを指します。すべての競走馬には血統表が存在しますが、その血統背景には多くの競走馬の名前が並んでいるため、どの馬が現役時代に活躍していたか一目では分かりづらいこともあります。

従来、ブラックタイプで表記されるのは、重賞で5着以内に入選した強い馬でしたが、2019年以降はリステッド競走の勝ち馬にもブラックタイプでの記載が認められるようになりました。

そのため、重賞レースで結果を残せなかった馬でも、リステッド競走で勝つ見込みがあればブラックタイプで表記され、セリでその子孫が売れる確率が増すことになります。

【2024年版】中央競馬のリステッド競走一覧

2024年時点で中央競馬で開催されるリステッド競走は64競走あります。

2024年に行われるリステッド競走を一覧でまとめました。

レース名コース出走条件
アイビーステークス東京芝1,800m2歳
萩ステークス京都芝1,800m2歳
ジュニアカップ中山芝1,600m3歳
紅梅ステークス京都芝1,400m3歳牝馬
若駒ステークス京都芝2,000m3歳
クロッカスステークス東京芝1,400m3歳
エルフィンステークス京都芝1,600m3歳牝馬
ヒヤシンスステークス東京ダート1,600m3歳
すみれステークス阪神芝2,200m3歳
マーガレットステークス阪神芝1,200m3歳
アネモネステークス中山芝1,600m3歳牝馬
若葉ステークス阪神芝2,000m3歳
忘れな草賞阪神芝2,000m3歳牝馬
スイートピーステークス東京芝1,800m3歳牝馬
プリンシパルステークス東京芝2,000m3歳
橘ステークス京都芝1,400m3歳
鳳雛ステークス京都ダート1,800m3歳
白百合ステークス京都ダート1,800m3歳
すばるステークス京都ダート1,400m4歳以上
ニューイヤーステークス中山芝1,600m4歳以上
淀単距離ステークス京都芝1,200m4歳以上
白富士ステークス東京芝2,000m4歳以上
洛陽ステークス京都芝1,600m4歳以上
仁川ステークス阪神ダート2,000m4歳以上
大阪城ステークス阪神芝1,800m4歳以上
コーラルステークス阪神ダート1,400m4歳以上
東風ステークス中山芝1,600m4歳以上
六甲ステークス阪神芝1,600m4歳以上
京葉ステークス中山ダート1,200m4歳以上
春雷ステークス中山芝1,200m4歳以上
福島民報杯福島芝2,000m4歳以上
オアシスステークス東京ダート1,600m4歳以上
ブリリアントステークス東京ダート2,100m4歳以上
谷川岳ステークス新潟芝1,600m4歳以上
メトロポリタンステークス東京芝2,400m4歳以上
都大路ステークス京都芝1,800m4歳以上
栗東ステークス京都ダート1,400m4歳以上
安土城ステークス京都芝1,400m4歳以上
米子ステークス京都芝1,600m3歳以上
大沼ステークス函館ダート1,700m3歳以上
パラダイスステークス東京芝1,400m3歳以上
ジュライステークス福島ダート1,700m3歳以上
札幌日経オープン札幌芝2,600m3歳以上
BSN賞新潟ダート1,800m3歳以上
朱鷺ステークス新潟芝1,400m3歳以上
エニフステークス中高ダート1,400m3歳以上
ポートアイランドステークス中京芝1,600m3歳以上
オパールステークス京都芝1,200m3歳以上
グリーンチャンネルカップ東京ダート1,600m3歳以上
オクトーバーステークス東京芝2,000m3歳以上
信越ステークス新潟芝1,400m3歳以上
ブラジルカップ東京ダート2,100m3歳以上
新潟牝馬ステークス新潟芝2,200m3歳以上牝馬
カシオペアステークス京都芝1,800m3歳以上
ルミエールオータムダッシュ新潟芝1,000m【直線】3歳以上
オーロカップ東京芝1,400m3歳以上
アンドロメダステークス京都芝2,000m3歳以上
福島民友カップ福島ダート1,700m3歳以上
キャピタルステークス東京芝1,600m3歳以上
ラピスラズリステークス中山芝1,200m3歳以上
リゲルステークス京都芝1,600m3歳以上
師走ステークス中山ダート1,800m3歳以上
ディセンバーステークス中山芝1,800m3歳以上
ベテルギウルスステークス京都ダート1,800m3歳以上

まとめ:競馬のリステッドとは?

競馬のリステッド競走は、2019年に日本の中央競馬に導入され、2024年現在では64レースが開催されています。
来年には、リステッド競走として一定のリーディングを確保した米子ステークスが「しらさぎステークス」という名称で重賞に格上げされることが決定しました。

今後は、リステッド競走から重賞に昇格するレースが増えることが予想されます。

重賞レースだけでなく、リステッド競走にも魅力的なレースがたくさんありますので、リステッド競走を通じて競馬を存分に楽しんでください!

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